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神楽坂

神楽坂



いつか出版クラブの帰りみち
飯田橋駅へ向かって
ひとりで坂を下りてゆくと。
先を歩いていた山之口貘さんが
立ち止まった。
貘さんは
背中で私を見ていたらしい。
不思議にやさしい
大きな目の人が立ちはだかり
あのアタリに、と小路の奥を指さした。
「ヘンミユウキチが住んでいました」
ひとこというとあとの記憶が立ち消えだ。
私は「このアタリに」と指さしてみる。
山之口貘さんが立っていた、と。




石垣りん 詩集/「略歴」

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梅田慈将

Author:梅田慈将
ただ生きているということは、生きる、ということではない。そのままそこで死んでいるような、つまらない男です。

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