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無題

無題



ナーニ 死ぬものかと
児の髪の毛をなぜてやつた




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

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無題

無題



息吹き返させる詩はないか




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

病床無題

病床無題



人を殺すような詩はないか




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

あさがほ

あさがほ



あさがほを 見
死をおもひ
はかなきことをおもひ




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

悲しみ

悲しみ



かなしみと
わたしと
足をからませて たどたどとゆく




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

人形

人形



ねころんでゐたらば
うまのりになつていた桃子が
そつとせなかへ人形をのせていつてしまつた
うたをうたひながらあつちへいつてしまつた
そのささやかな人形のおもみがうれしくて
はらばひになつたまま
胸をふくらませてみたりつぼめたりしてゐた




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)





つまらないから
あかるい陽のなかにたつてなみだを
ながしてゐた




八木重吉 詩集/「貧しき信徒」 (一九二八年)

プロフィール

梅田慈将

Author:梅田慈将
ただ生きているということは、生きる、ということではない。そのままそこで死んでいるような、つまらない男です。

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