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地下水

地下水



チーズと発音すれば 笑い顔をつくる事
ができます でも ほほえみはつくれま
せん ほほえみは気持の奥から自然に湧
いてくる泉ですから その地下水の水脈
を持っているかどうか なのですから

めったに笑わない顔があります でも
澄んだきれいな眼をしています いつも
遠くをみつめていて なんだか怒ってい
るような表情です しかし彼は怒ってい
るのではありません 地下水の水脈に水
を溜めている最中なのです

水が満たされて 彼がほほえむのはいつ
の事? 誰に対して?
たぶん そのために 明日があります




川崎洋 詩集/「象」

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花がなければ
世界は寂しいか
ならば
それがないために
かく荒寥としている
というものは
なにか




川崎洋 詩集/「海を思わないとき」





鳥よ
おまえは
羽があるために
そのことで戸惑うことは
ないか?
ないだろうな
だから
羽があるのだろうな



川崎洋 詩集/「海を思わないとき」

にょうぼうが いった

にょうぼうが いった



あさ
にょうぼうが ねどこで
うわごとにしては はっきり
きちがい
といった
それだけ
ひとこと


めざめる すんぜん


だから こそ
まっすぐ
あ おれのことだ
とわかった


にょうぼうは
きがふれては いない


すまぬ




川崎洋 詩集/「目覚める寸前」

魂病み

魂病み



すぐに
治りますよ
お医者さんの真似で
書斎のわたしの椅子に
ちょこんと座った繁樹が
開口一番こう言った
弟の直樹はその前で
神妙にしている
わたしは
二人の孫のかたわらで
まごまごしている
すぐには
治らなかったな
中学生のころ病んでいたわたしの魂は
それに
病んでいたことに気がついたのは
相当あとになってからだった
この間から
昭和二〇年の日記にこだわって
いまも読み返していたところ
おじさんはね
軍国少年だったのだよ
ばりばりの




川崎洋 詩集/「魂病み」





花の名だけは知っていて
花そのものは知らない
そんな花があります

愛という字は
よく知っているのですが
そして
愛そのものも
知っているつもりだけど

降るような花の下を行くと
いったい
何を知っているのか
と 急に思います




川崎洋 詩集/「象」





鳥を歌おうとおもう
もっと素朴に
まず くちばし
つばさ
どうたい

しっぽ

それだけでいい
それだけで
鳥は飛べるのだから




川崎洋 詩集/「川崎洋詩集」


プロフィール

梅田慈将

Author:梅田慈将
ただ生きているということは、生きる、ということではない。そのままそこで死んでいるような、つまらない男です。

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